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月経に関連する困難症状の重症度に影響する要因は運動習慣によって異なる

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(Image by Igor Zvencom/Shutterstock)
 月経に関連する困難症状(月経随伴症状)について、運動習慣のない若年女性と運動習慣のある若年女性とで比較検討を行いました。その結果、月経随伴症状の重症度に影響する要因は運動習慣の有無によって異なる可能性があり、個人の生活習慣などに応じた対策の必要性が示唆されました。

 月経困難症や月経前症候群などの月経随伴症状は、若年女性の約90%が経験し、日常生活にも影響を及ぼすことが知られています。これらの症状への対策が求められていますが、これまで有効な対策の構築には至っていません。

 本研究では、日常的に運動を行っていない若年女性(運動習慣のない若年女性)99人と定期的に運動を行っている女子サッカー選手(運動習慣のある若年女性)125人を対象に、症状の重症度と個人特性、生活習慣等に関するWebアンケート調査を実施し、月経随伴症状の重症度に影響を与える要因を運動習慣の有無によって比較しました。その結果、運動習慣のない若年女性では、月経日数やストレスが影響していたのに対し、運動習慣のある若年女性では、ボディマス指数(BMI)、就寝時間、カフェインの摂取、朝食の摂取状況が影響していることが分かりました。以上のことから、月経随伴症状の重症度に影響を与える要因は運動習慣の有無によって異なる可能性があり、個人の生活習慣などに応じた適切な対策の必要性が示唆されました。本研究の知見は、症状の軽減、さらには女性の健康支援や生活の質の向上に貢献することが期待されます。

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プレスリリース

研究代表者

365体育投注体育系
中田 由夫 教授

順天堂大学スポーツ健康科学部
町田 修一 教授

日本女子体育大学体育学部健康スポーツ学科
夏井 裕明 教授

掲載論文

【題名】
Comparison of factors associated with the occurrence of menstruation-related symptoms in Japanese women without exercise habits and female soccer players: A cross-sectional study
(運動習慣のない日本人女性と女子サッカー選手における月経関連症状の発生に関連する要因の比較: 横断的研究)
【掲載誌】
BMC Women's Health
【DOI】
10.1186/s12905-025-03655-w

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